サンライズ Sunrise
ノーザンハイブッシュ系
系譜・来歴
- 育成者:Arlen D. Draper、Gene J. Galletta、Nicholi Vorsa、George Jelenkovic の4名による共同育成。
- 育成機関:USDA-ARS(メリーランド州ベルツビル)と、ニュージャージー州ラトガース大学(Vorsa、Jelenkovic在籍)の共同プログラム。
- 公表:HortScience 26(3): 317-318(1991年)に品種記載が掲載。
- 親系譜:HortScience原著論文に詳細記載があるが、本調査で参照可能なHTML情報源では具体的な交配親の組合せは確認できず(不明)。なお米国USDA-ARSノーザンハイブッシュ育成系統の流れに位置する品種である。
- 出典: HortScience 26(3) "'Sunrise' Highbush Blueberry"、Blueberries Extension – Sunrise Variety
樹体特性
- 樹勢:中程度に旺盛(moderately vigorous)。
- 樹形:直立性で、わずかに広がる(upright, slightly spreading)。
- 樹高:成木で約5.5フィート(約1.7m)。日本流通情報では地植えで1〜2m。
- 土壌適応性:他のハイブッシュ品種に比べ、湿潤土壌や重粘土にも耐性があるとされる。
- 出典: Hartmann's Plant Company – Sunrise、greendego.jp サンライズ
結実特性
- 開花期:4月頃(日本流通情報による)。
- 収穫期:早生(early season)。米国情報ではDuke品種の3回目収穫時期と重なり、その3回目収穫がBluejayの初回収穫と重なる早生〜早中生の範囲。日本では6月上旬から。
- 低温要求量:具体的な数値(chilling hours)は本調査範囲のHTML情報源では不明。ノーザンハイブッシュ系として一般的に800〜1,000時間程度が想定されるが、品種固有値の確認はできず。
- 自家結実性:弱く、同系統他品種との混植が推奨される。
- 出典: Blueberries Extension、greendego.jp
果実特性
- 果実サイズ:中粒〜大粒。日本情報では16〜18mm(最大21mm)。米国情報では8オンスカップあたり約70粒(大粒の部類)。
- 果皮色:明るい青色(light blue)/濃青色との記述もあり、果粉が豊富。
- 果肉・食味:風味良好で「優れたフレーバー(excellent flavor)」と評価される。
- 果実硬度:中〜硬。貯蔵性良好。
- 果柄痕(picking scar):小さく、品質的に良好。
- 熟期均一性:一斉熟性(uniform ripening)が良いとされ、手摘み・機械収穫双方に適する。
- 出典: Hartmann's Plant Company、Berry's Life NHB特性
耐寒性・耐病性
- 耐寒性:USDAハーディネスゾーン4b〜7a。茎および花芽は冬期-26°F(-31°C)の長時間低温に耐えるとされ、ノーザンハイブッシュ系として高い耐寒性を有する。
- 耐病性:本調査参照HTMLソースでは具体的な耐病性データは確認できず(不明)。
- 出典: Hartmann's Plant Company
推奨栽培地
- 米国:北部ハイブッシュ栽培適地全般(中西部、北東部、太平洋岸北西部など)。冷涼地および温暖地境界域で安定した栽培が可能。
- 日本:冷涼地〜中間地でのノーザンハイブッシュ栽培適地。耐寒性が強いため寒冷地でも栽培可能と評価される。
- 出典: greendego.jp サンライズ、Berry's Life
受粉相性
- ノーザンハイブッシュ系。自家結実性は限定的で、同系統他品種との混植による他家受粉が推奨される。
- 同時期開花するノーザンハイブッシュ早生品種(例:Duke、Bluetta、Earliblue、Patriot等)が受粉樹候補となる。
- 具体的な相性に関する公式データは不明。
- 出典: greendego.jp
商業利用状況
- 直立性で機械収穫適性があり、果柄痕も小さいため商業生産にも適する。
- 収量はDukeより劣るとされ、平均10〜12ポンド/株(約4.5〜5.5kg/株)が報告されている。Dukeほどの多収ではないものの、果実サイズと食味に優れる点が評価されている。
- U-pick(観光摘み取り)農園にも推奨される。
- 主要商業ナーセリー(Hartmann's Plant Companyなど)が苗木を継続供給している。
- 出典: Hartmann's Plant Company、Blueberries Extension
日本での状況
- 日本国内のブルーベリー苗木流通サイト(greendego.jp等)でノーザンハイブッシュ系の家庭園芸向け品種として取扱いがある。
- 「初心者向け」「庭木としても景観良好(花・実・紅葉)」として紹介される。
- 商業大規模生産での主要品種ではなく、家庭園芸・観光農園での補助品種として位置づけられている。
- 出典: greendego.jp サンライズ、Berry's Life、fruitplantsvariation 品種一覧
育成者注釈・特記事項
- USDA-ARSとラトガース大学の協力育成の一環で生まれた品種。Arlen D. Draperは「Blueberry Wizard」と称される著名なブルーベリー育種家であり、Gene J. Gallettaも同時期のUSDA-ARS主要育種家。
- 早生・大粒・優れた風味を兼ね備えた品種として位置づけられたが、Dukeほどの収量性は得られず、商業的にDukeの代替・補完品種としての普及にとどまった。
- 湿潤・重粘土にも比較的耐えるため、立地条件が制約される園地での選択肢として価値がある。
- 出典: Plant Breeding Reviews – A.D. Draper Dedication
参考情報源
- HortScience 26(3): 317-318 "'Sunrise' Highbush Blueberry" (Draper, Galletta, Vorsa, Jelenkovic 1991)
- Blueberries Extension – Sunrise Blueberry Variety
- Hartmann's Plant Company – Sunrise Blueberry
- Plant Breeding Reviews – Dedication: Arlen D. Draper, Blueberry Wizard
- Pick Your Own – Blueberry Varieties
- Great Escape Farms – Sunrise Blueberry
- USDA-ARS Breeding Better Blueberries
- グリーンデゴ – サンライズ ブルーベリー
- Berry's Life – ノーザンハイブッシュ品種特性
- ブルーベリー全品種一覧表